【大長編】神様は、少々私に手厳しい!
2020年5月11日
愛すべき彼女と仲間たちの大切な出会いの軌跡
作品名 | 神様は、少々私に手厳しい! |
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作者 | 守野伊音 |
文字数 | 約75万字 |
所要時間 | 約25時間 |
ジャンル | 恋愛(異世界) |
作品リンク | 小説家になろう |
書籍版 | ヒーロー文庫(※公式ページ) |
レビュー
皆と出会えた。それだけで、私はこの世界にいられて本当に良かったと心から思う。ちょっと色々手厳しくても、白髪が二本できても、私はこの出会いに感謝している。神様ありがとうって、心から言える。
ある日異世界に飛ばされて、騎士として戦場に立つ少年と一生に一度の恋をした少女。悩んで迷って、それでもその世界で彼と生きていく覚悟を決めようとしていたのに、停戦を迎えたその夜に元の世界へ強制送還されてしまう。
あれから十カ月、忘れえぬ想いを抱えたまま日々を過ごしていた彼女は、再び突然に懐かしい異世界へと飛ばされた。そこでは少女が消えてから十年の歳月が流れ、彼女の通り名〈黒曜〉は「異世界から現れ終戦をもたらした女神」として広く知れ渡っていて…!?
会う人会う人に残念・珍妙・たわけと評される、かなり抜けてて底抜けのお人好しで常に前向きであろうとする、愛さずにはいられない主人公。そんな彼女が二度目に訪れた異世界で、神格化された〈黒曜〉の名に振り回され、タイトル通りに次々と理不尽な目に遭わされながらも、かけがえのない絆を紡いでいく。
コミカルな語り口で読みやすく、笑って泣ける良作ライトノベル。
キャラクターpickup
須山 一樹かずき
「私、語尾面妖にょろ!? 少々面妖ではなくにして、それほどまでに!?」
「私、ルーナ好き! 大好物!」
「私、意外と強敵なのじょ? だから、ありがとう、大丈夫」
…むかし男所帯の砦で言葉を覚えたせいで、渋いおっさんとか柄の悪いお兄さんの言葉遣いがいろいろ入り混じった珍妙な言語を使う異世界人。言葉選びを盛大に間違ううえに発想もあまり普通じゃないので、よく周囲の腹筋を持っていく。散々な目に遭っても、いつも「元気溌剌いい天気!」でいようとする愛すべきお馬鹿。
ルーナ・ホーネルト
「俺はカズキが『もぎゃ』『ぷも』『べるんちょ』としか発音できなかった時からの付き合いだぞ」
「惚れた弱みだ、許す!」
「――それでも俺は、カズキを待つよ。また、十年でも、二十年でも……俺は一生、ここでカズキを待ってるよ」
…珍妙な言葉で愛を叫ぶカズキに大真面目に応える度量の広い男。とんでもなく身体能力の高い超人で、カズキと会話するために日本語マスターするくらい頭脳もずば抜けてる。圧倒的若さで活躍しまくったイケメン騎士ということで、かなりの有名人。
アリスローク・アードルゲ
「………………その外見と残念な話し方……お前まさか!」
「……つらいならつらいと言え。この、たわけ」
「言っておくが、私は自他ともに認める細かい男だ! 徹底的に直してやるから覚悟しろ!」
…親戚一同、見渡す限り女ばかりのアードルゲ家唯一の男子。十年前の戦争のときは敵方の少年騎士で、その際にカズキとも一度顔を合わせたことがある。生真面目な堅物で、妥協しない男。ボケボケのカズキと絡むとツッコミが大変忙しい。