【中短編】何回ガチャを引いてもレアが出ないから腹いせに書いたファンタジー
2020年5月10日
タイトルにすべてが集約されている秀逸な超展開コメディ
作品名 | 何回ガチャを引いてもレアが出ないから 腹いせに書いたファンタジー |
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作者 | 槻影 |
文字数 | 約4万字 |
所要時間 | 約1時間20分 |
ジャンル | ブラックコメディ(異世界FT) |
作品リンク | カクヨム 小説家になろう |
レビュー
次だ。次こそ出るかもしれない!
召喚者の能力に関わらず、召喚されるモンスターは完全にランダムで決まる。しかし召喚には高価な召喚石が必要なため、そう何度も挑戦することができるものではない…という世界観において、主人公は召喚運ゼロなことを除けば有能すぎるほど有能な切れ者、しかし何回やっても召喚陣にはスライムしか現れず、倫理も道徳も捨て去ってひたすらに召喚することだけに情熱を傾けるようになった男。
サイコパス思考というのか、目的のために必要なことを淡々とこなしていく主人公の一人称で語られる平易な文体と、やっている内容のとんでもなさのギャップがシュール。
そう、全ては――召喚をするために。
スケールが大きく全然飽きさせない超展開ながら、読みやすくオチまで綺麗にまとまっていて、短いのに濃密なブラックコメディ。