【中短編】皇太子妃殿下の日記帖シリーズ(連作)
2020年5月10日
敵国に単身嫁いできた皇太子妃殿下のややこしく優雅なる日常
作品名 | 暖炉にくべられたある皇太子妃殿下の日記帖 |
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文字数 | 約9500字 |
所要時間 | 約20分 |
作品名 | 拝啓、父上様 |
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文字数 | 約1万4000字 |
所要時間 | 約30分 |
作品名 | ある父上様の回想録 |
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文字数 | 約4500字 |
所要時間 | 約10分 |
作品名 | 父上様の日 |
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文字数 | 約8800字 |
所要時間 | 約20分 |
作者 | 葉山郁 |
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ジャンル | 陰謀コメディ(異世界) |
作品リンク | 氷の花束(※トップページ) |
レビュー
ああ父上様、父上様を殺したい。
父王に嵌められて敵国の皇太子に嫁がされてしまった姫君。白い結婚のお相手は一つ年下の貧弱な少年で、彼の傍らには硬派な美形騎士が影のように寄り添い、献身的に主を支えている。
婚礼を上げたその晩、夫となった皇太子が姫君に打ち明けてきたのは、彼のごく個人的かつ重大な秘密だった――。
単身敵国に嫁いできた皇太子妃は、聡明で隙がなく非の打ちどころがない完璧な淑女。その夫となった気弱な皇太子は、見た目に反して政治の才に溢れた切れ者。皇太子付きの生真面目でクールな騎士は、たいそう有能で大将軍の器とも目されている。
そんな三人の大器が、それぞれに抱え込んだ事情――ああ恋愛とは、かくもややこしく難しきものであるのか。
日ごと夜ごとに父王暗殺計画を練る優雅で美しい皇太子妃殿下は、お気に入りの羽扇の陰でにやりと笑う。
殺伐とした外交政治の渦中で友情を深める、前途有望な三人の若い男女による三つ巴コメディ。