【中長編】ロマンスに踊れ : 閑人書房

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【中長編】ロマンスに踊れ

2020年5月19日 

世紀のロマンスの裏で展開する陰謀劇の顛末


作品名ロマンスに踊れ
作者青生翅
文字数約11万4000字
所要時間約3時間50分
ジャンル陰謀劇(異世界)
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レビュー

愛を謳う婚約者に問われるものは、死ぬまで赤い靴で踊り続ける覚悟―――。


お忍びで街に出た王太子が孤児の少女を見初め、公衆の面前で愛を誓うという今世紀最大のロマンス、または今世紀最大の王室の醜聞。国中を騒がせた事件の半年後、王太子と婚約して王宮で生活していた少女が誘拐され、容疑者として浮上したのは王太子の元許嫁だった。

精悍で実直な王太子と、平凡ながら真っ直ぐに生きる孤児の少女。激しい恋のすえに劇的に結ばれたふたりだが、それは長年忠誠を尽くしてきた貴族家を裏切り、将来の権力図を引っ繰り返して混乱を巻き起こす行為でもあった。ただ愛する人を勝ち得たというだけでは済まされない、王族として背負うべき覚悟と代償を問われる恋人たちの姿が、貴族たちの目線を通して辛辣に描き出される。

王太子に裏切られた元許嫁、容疑者にして探偵役の聡明なるご令嬢が紐解く、“愛の試練”の裏にあった“王族の試練”。めでたしめでたしだけで終わるはずのないその後の顛末を描いた陰謀劇。

おもな役者たち
オレリア=コンスタンス・ランドロー(ファサイエル侯爵令嬢)
「皆さまはわたくしが犯人であると疑っておられるというわけですのね」
…五歳のときに王太子の許嫁となった美貌の侯爵令嬢。
グラシアン=レオンス・ファール
「――何をしたって無駄だ。私とリディは正式に婚約をした! 王太子妃になれないのならば自分を側室に迎えろと、そういうことなのか!?」
…次期国王として期待される実直な王太子。
リディ・サンリーク
「グレイは誰であってもグレイでしょう?」
…お忍びで街に出た王太子と恋に落ち、婚約までしてしまった孤児の少女。
フランシーヌ(ブロンゾ侯爵令嬢)
「このままでは済まされない。――済まされるべきでは、決してない」
…王太子の側室候補でオレリア派閥の令嬢。感情的で辛辣。
ナタリー(キリーシェル伯爵令嬢)
「何を考えているのかしら……」
…王太子の側室候補でオレリア派閥の令嬢。冷静で聡明。
ニノン(ライプツ伯爵令嬢)
「最後に笑うのはオレリア様よっ!!」
…王太子の側室候補でオレリア派閥の令嬢。のんきで夢見がち。
セザール・ブロチエ
「愚かな侯爵令嬢だ。高望みなどせず、貴族令嬢としての道を歩み直せばよかっただけだろうに――」
…王太子の側近の騎士。
マクシム=アントナン・デカルト
「これで言い逃れはかないませんな。侯爵令嬢、リディ様をお返しください」
…王太子の側近の文官。
ランベール=レミ・ファール(ヴァルナ公爵)
「一度上がった場所から、そんなに簡単に逃げられるとは思わないことだ。君は“王太子”との未来を望んだんだよ」
…臣籍に下った第二王子。
シャルル
「兄上やリディ・サンリークは、真正面から二人を阻む壁に立ち向かったつもりだったかもしれない。堂々と愛の力で乗り越えたと思っていた。けれどね、大多数の人間はあれを奇襲攻撃だと捉えたよ」
…側室腹の第三王子。


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