【中長編】理系伯爵は女心が理解できない ※R-18 : 閑人書房

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【中長編】理系伯爵は女心が理解できない ※R-18

2020年6月14日 

天然ドSな理系伯爵と妄想爆発乙女のすれ違いラブロマンス


作品名理系伯爵は女心が理解できない
作者花粉症
文字数約12万1000字
所要時間約4時間
ジャンルラブコメ(ヒストリカル)
作品リンクムーンライトノベルズ
書籍版アンジェリカ(※Amazon商品ページ)

レビュー

「僕は、オーブリーがずっと妬ましかった。あいつが戦争に行く時、死んでしまえって、心の底では思っていたんだ」


二人の兄が戦死したことによって、伯爵位とともに「次期アッシュウッド伯の許嫁」も引き継ぐことになった理系男子と、義弟になるはずだった少年に長らく秘めた恋心をこじらせてきた妄想爆発乙女。
婚姻を回避しようとして揉めに揉めた挙句、花嫁の策略にかかってなし崩し的に入籍して三年。妻の住むタウンハウスに一切寄りつかず、本当の夫婦になることを頑なに避け続けてきた伯爵には、ある重大な秘密があった――。

言葉選びと親切心が斜め上を彷徨っているために悪気なく鬼畜な言動をとる理系伯爵と、夫に放ったかされすぎてMっ気と妄想力が鍛えられまくった伯爵夫人が、結婚三年目にして、離婚することを前提とした最初で最後の蜜月を過ごす。
長兄の許嫁だった嘘つきな年上の女性、初恋の人。どうあっても彼女と結婚生活を続けるわけにいかない伯爵の事情とは…!?

時代背景をふんだんに絡めたシナリオが見事な英国摂政時代ラブロマンス。

キャラクターpickup
トレイシー・ベネット(アッシュウッド伯夫人)
「馬鹿! ニブチン! 出て行け~~~~~!!」
「ねえねえ、私、そんなに色っぽい?」
「私、結婚とかどうでもいい。あなたの心が欲しい。ずっと欲しかったの。他の幸せなんていらない」
…感情的で浅はかな言動も多いが、包容力があって朗らかで一途。子どもの頃からふくよかな方だったが、結婚後、夫から徹底的に避けられたことで精神的打撃を被って大幅に痩せた。夫に冷たく嘲弄されたり命令形でものを言われるとときめく。
トマス・ベネット(アッシュウッド伯)
「虚偽を交えるなら慎重に話を作った方が良い。破綻している」
「あんたはオーブリーの婚約者だ。僕のじゃない。僕はあんたとは結婚できない」
「まあとにかく、無言と抽象表現は誤解の元だから、希望があればそれも具体的に言いなよ。考慮する。察するのは僕には不可能だ」
…頑固で融通がきかず、知的好奇心が強い学者肌。思考回路が一般から盛大にずれているので、心からの善意でわりと最低な言動をとる天然ドS。探究心旺盛で生真面目で純情。二人の兄たちからは可愛がられていた。


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