【大長編】レタスになった男 : 閑人書房

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【大長編】レタスになった男

2020年5月30日 

笑いあり、涙あり、やっぱり笑いありの異世界冒険活劇!


作品名レタスになった男
作者葉山郁
文字数約74万字
所要時間約24時間40分
ジャンル冒険コメディ(異世界FT)
作品リンク小説家になろう
氷の花束(※トップページ)

レビュー

これを悲劇と言わずしてなんと言おう? …喜劇って答えるなよ、さすがにキレそうだ。


やばげな魔導士に道端で因縁をつけられ、レタスに変えられてしまうという天災のような不幸に見舞われた冒険者の男。なすすべなく野菜売り場に並べられた彼を買ったのは、同じ魔導士の手によって人間に変えられてしまったウサギであるという、魔法使いの少女だった。
レタスになった男と、おいしそうなレタスさんによだれをたらすウサギ少女が、それぞれ元の姿を取り戻すために協力しあう珍道中が今始まる!

被捕食者としての脅威を感じつつもだんだん心配性の父親みたいになっていくレタスさんと、そんな彼に少しずつ感化されていく辛辣なウサギ少女。見た目シュールすぎる凸凹コンビは、漆黒の魔導士の足跡を追う中で、やがて三百年に渡る邪竜と魔導士の因縁を知ることになる。

タイトルからあふれでる出オチ感を裏切らない痛快コメディであり、骨太な世界観のファンタジーであり、人間レタスとウサギ人間という、文字通り食うか食われるかの関係にあるコンビのバディ小説でもある、読み応えのある連作冒険譚。

キャラクターpickup
レザー・カルシス
「やかましいわやかましいわやかましいわっ! てめえらなんかに俺の苦悩が分かってたまるかっ!」
「まあやるだけやってみる。モンスターの対応は冒険者の仕事だからな」
「俺は、お前を殺さない。絶対にだ」
「うちの娘に変なこと吹き込まんで欲しい…」
…騎士学院出のボンボンだけど色々あって家出して冒険者やってる人の好いイケメン剣士。…だったけど色々あって今は喋るレタスやってる不幸なひと。人間の姿を取り戻すために、相棒のウサギ少女とともに漆黒の魔導士を追う。
メイス・ラビット
「あなたがレタスでいることが嫌なように、私も人間であることが嫌なのです」
「レザーさんはやっぱり私にとってかけがえのない実験体……もとい非常食……もとい、仲間ですねー」
「そんなことも忘れて私に文句を言うなんてレザーさん段々あの鬼畜極悪節足動物以下この世の質の悪さが一堂に集結合体融合ファイナルフュージョンを繰り返してできあがったまさにこの世の汚物の中の汚物ベストオブ汚物であるお師匠様に似てこられたのではないですか?」
「だって私はうさぎであなたはレタスですから。うさぎがレタスを好きなのは当然です」
…のほほんと間延びした喋り方のわりにノンブレスでえげつない長文毒舌を吐く人間嫌いの美少女。元々は穴ウサギの子どもだったが、黒衣の魔導士によって人間の姿に変えられ魔法教育をほどこされた。ウサギの姿を取り戻して故郷の森に帰るのが夢。


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