【短編】黄昏ヒーロー(連作)
2020年5月13日
真面目で優しい男の子と素直で可愛い女の子の、変わっていくものとずっと変わらないもののお話
作品名 | 黄昏ヒーロー(睦美編) |
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文字数 | 約1万6000字 |
所要時間 | 約30分 |
作品名 | 黄昏ヒーロー(康巳編) |
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文字数 | 約1万6000字 |
所要時間 | 約30分 |
作者 | 雨咲はな |
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ジャンル | 恋愛(現代) |
作品リンク | 小説家になろう |
レビュー
お隣のヤスくんは、昔から私の憧れの人で、絶対的なスーパーヒーロー…だった。
何でも出来てかっこいい四歳年上の幼馴染は、真面目で頼もしくて優しくて、正義のヒーローみたいな憧れの人だった。だけど中学生になった頃、久しぶりに会ったその人は、茶髪にピアスのチャラい出で立ちで、学校をサボり、家にもあまり帰らないという絵に描いたようなグレ方をしていて…!?
子ども同士ならすごく大人みたいに見えるけど実際は全然そんなことない、四歳という年齢差が絶妙に機能している。
大人になったムッちゃんは、幼馴染のヤスくんに対して一方的な幻想を押しつけたり、勝手に失望して怒ったりしたことを、幼くて無神経だったと悔やんでいるけれど、そんな風に自分を信じてくれる存在がいることが、恥じるところのないように生きるための、勇気を出して前に進むための力になることもある。
積み上げてきた思い出が愛おしく思える、あたたかくてちょっと切ない物語。