【中短編】空の青さをみつめていると : 閑人書房

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【中短編】空の青さをみつめていると

2020年6月28日 

枯れ井戸に落ちた男子高生とそれを見つけた同級生の奇妙な二日間


作品名空の青さをみつめていると
作者葉山郁
文字数約4万字
所要時間約1時間20分
ジャンル青春(現代)
作品リンク氷の花束(※トップページ)

レビュー

「住めば都って言葉を知らないか?」「俺はここに住んでんじゃねえっ!」


夏休みのコンビニ帰り、弱々しい猫の鳴き声につられて雑木林の中に踏み込み、うっかり枯れ井戸に落ちてしまった男子高校生。そんな彼をたまたま発見したのは、いつも教室の隅で本を読んでいる物静かなクラスメイトだった。
助かった――と思ったのも束の間。ちょっと浮いてるが落ち着いていて温厚な男だと思っていたそいつが、実は人でなしの変人だったなどと、誰が予想できようか。
どんなに頼んでも喚いても、一向に助けを呼んでくれる様子もない同級生に命運を握られた少年の運命や如何に――!?

クラスメイトというだけで接点などなかったはずの二人の高校生――単純で気のいいお調子者・新里一樹と、ちょっとズレてる物静かな文系男子・高島優。どうしようもなく追いつめられて、それぞれに向き合うべきものから逃げ出した少年たちが、奇妙な時間を共有する二日間。

ちょっと切なくも清々しい、染み入るような青春小説。

関連作品
作品名蝉の鳴く夏
作者葉山郁
文字数約2万字
所要時間約40分
ジャンル青春(現代)
作品リンク氷の花束(※トップページ)

「なあ、高島。――お前、なんでここに来たんだ?」


枯れ井戸に落ちたあの夏から一年。突然おんぼろ下宿に訪ねて来たのは、久々に見る元クラスメイト。
相も変わらず茹だるような東京の夏。相も変わらず友情未満のような不思議な関係の男子高校生二人が、夏の数日間をだらっと過ごしつつ、またちょっとだけ互いの心に触れるお話。


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