【中長編】ナタリア姫と忠実な騎士 : 閑人書房

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【中長編】ナタリア姫と忠実な騎士

2020年6月6日 

自分に自信のないお姫様と生真面目で一途な騎士のじれじれラブロマンス


作品名ナタリア姫と忠実な騎士
作者ナツ
文字数約9万1000字
所要時間約3時間
ジャンル恋愛(異世界)
作品リンク小説家になろう
書籍版フェアリーキス(※公式ページ)

レビュー

―――どこか遠くに行きたい。私のことを誰もしらない、遠い土地へ。


絶世の美姫と謳われた王妃の美貌を受け継いだ王太子と第二王女のあいだに挟まれ、ひとりだけ凡庸な容姿をもって生まれたサリアーデ王国の第一王女・ナタリア姫。他国の王子たちとの縁談もなかなか上手くいかず、容姿に根深いコンプレックスを持つ彼女には、昔から密かに想いを寄せる幼馴染の騎士がいたが、彼とも四年前のある出来事がきっかけで疎遠になってしまっていて…。

気性穏やかで思慮深い姫君は、周囲から深く愛されているにも関わらず、兄妹と並ぶと否応なく見劣りしてしまう地味な容姿から、どうしても自分に自信が持てない。一方で幼馴染の近衛騎士は、自制のため、触れることの許されない姫君から距離をおいて素っ気なく接しながら、姫君の度重なる縁談を激しい煩悶とともに見守っている。
互いに鈍感な王女と騎士の初恋は、果たして無事に結実するのか!?

おっとりした愛され姫とストイックな美形騎士のすれ違いラブロマンス。

キャラクターpickup
ナタリア姫
「大丈夫、ちゃんと分をわきまえてるだけよ。自分を卑下してるわけじゃないから、ね?」
「みんなに、いわないで。ないたのと、わるくち。ないしょにして? あしたから、ちゃんといいこにするから」
「私は兄様やリセアネとは違うの。器量望みして下さる方など現れはしないわ。だったら、少しでもこの国に利点のある方をお相手に選ぶのが、賢いやり方だと思わなくて?」
…サリアーデ王国第一王女。美形の兄と妹に挟まれて、自分だけが地味で凡庸な容姿であることにコンプレックスを持っている。気性穏やかで思慮深く、慈善活動に熱心で民に広く愛される姫君。
エドワルド
「お前ごときが、ナタリア王女殿下を愚弄するのは許さない。表に出て、剣を抜け」
「なんて無防備なんだ、君は。付添人のいない場所で、男と二人きりになるなと教えられていないのか」
「分かっているのは、どんなに想い続けようが、決してこの手は届かないということだけだ」
…宰相であるロゼッタ公爵の長男で、王太子付きの近衛騎士筆頭。王家の三兄妹とは幼馴染の間柄。怜悧な美貌にストイックな色気のある、生真面目で融通のきかない一途な男。
フィン
「言いたいことあるなら、今日しかチャンスはないぜ、エド」
「ちょっと最近頭の痛いことがあってね。今は、可愛いレディ達の相手をしたい気分じゃない、というだけだ」
「殊勝な態度の君も、可愛いね。思わず抱きしめたくなってしまうよ」
…パッシモ伯爵の一人息子で、王太子付きの近衛騎士。王家の三兄妹とは幼馴染の間柄。器用で人懐っこく、派手な浮名を流す華やかな青年。
マアサ
「姫様に誰が何をおっしゃったのですか。……ふふ、すぐさま、あらゆる手段を使って報復して差し上げますわ」
「あのような無礼者がどうなろうと、姫様がお気にかけることはありませんわ!」
「ご自身をもっと大切になさって下さいませ! そうでないと、姫様を愛する私達皆が、あまりにみじめでございますっ!!」
…花嫁修業の一環として王宮に上がっている男爵令嬢。ナタリア姫を心から敬愛する忠実な侍女であり、姫君ともっとも親しい友人でもある艶やかな美人。
クリストファー王子
「胸の割に案外、腰は細いんだな。もっとしっかり食べないから、倒れそうになるんだぜ?」
「泣くなよ。泣くともっと不細工になるぞ」
「顔の作りだけ見てキャアキャアわめく女には、うんざりなんだ。俺だって人形じゃない、中身がある人間だってのに」
…ラヴェンヌ王国第二王子。華やかな美貌の青年だが、言動は突拍子もなく無礼極まりない。アホっぽいけど飄々として本心の見えない男。

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(読む順番は「ナタリア姫と忠実な騎士」→「リセアネ姫と亡国の侍女」→「エレノアと嘘つき伯爵」がおすすめです。)



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