【中短編】月夜の桃色ウサギ
穏和クールなお姉さんとチンピラみたいなウサギさんの、シュールでハートフルなラブコメディ
作品名 | 月夜の桃色ウサギ |
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作者 | 雨咲はな |
文字数 | 約3万9000字 |
所要時間 | 約1時間15分 |
ジャンル | ラブコメ(現代) |
作品リンク | 小説家になろう |
「この世界のリア充はすべて不幸になるといい」「可愛いピンクのウサギが呪いの言葉を吐くのはやめましょうよ」
元彼との別れ話がこじれ、毎週末自宅まで訪ねて来る男を避けるため、休日はちょっとした町興しイベントで賑わう古戦場跡で時間をつぶしている小夜。そんな彼女にあるとき話しかけてきたのは、ふてぶてしくてわがままで態度の悪い、ショッキングピンクのウサギさんだった。
自分の価値観にいまいち自信が持てない小夜さんの前に現れたのは、自由奔放で傍若無人なマスコットキャラクターのにょん吉くん(の中の人)。
自分にとって大事なものは、欲しかったものは何なのか。態度は横柄だし素直じゃないけど、不器用ながら自分の気持ちに寄り添ってくれようとする男と関わるうち、少しずつ定まっていく心の向かう先は――?
ちょっとだけ人間関係に疲れた女が、反抗期の中学生みたいなウサギさんと出会って、心のままに歩きはじめるお話。
・「ハッピーハッピーと今にも歌いだしそうなニコニコ笑顔」のウサギがガラ悪く足組んで座ってるの、シュールすぎる。
・おっとり系と思いきや結構辛辣だな、小夜さん。シニカルなわけじゃなくて率直に手厳しいというか、物の見方がクール。
・子どもが天敵のマスコットキャラクター…。
・着ぐるみに入った状態でも、大変感情表現豊かなにょん吉くん。ふつうに向いてるんじゃないかな、マスコットキャラの中の人。
・そんなんだから着ぐるみ脱いだ後ろ姿だけでも、なんとなく同一人物だって分かっちゃうんだ…。小夜さんも鋭いけど、にょん吉くん、嘘つくの下手すぎか。
・チンピラみたいな公務員…。
・小夜さんは落ち着いた人だなぁ。言ってる内容は率直すぎるくらいなんだけど、口調はいつも穏やかだし、何を考えているのか、はたから見てかなり分かりにくい人って印象がある。何かにつけて「自分がおかしいのかもしれない」って思ってしまうところがあるようだから、感情を表に出すことに対して慎重になってしまう性格なのかな。
・その点、着ぐるみ着てるときでさえ、怒ってるとかそわそわしてるとかすぐに察せられるにょん吉くんとは真逆だなぁ。そういう人だから、色々油断してさらけ出しやすいのか。
・「正しさなんてクソ喰らえだ。そんなもの、ゴミ箱に放り投げてしまえ。」←すき
・家のドア開けたらデカいウサギの着ぐるみが立ってるの、怖すぎる(笑) しかも夜。
・「月夜の桃色ウサギ」ってこれ!? 町の怪談じゃないですか、前に「怪奇!」って付くやつでしょ! 「怪奇! 月夜の桃色ウサギ!」 ファンシーなタイトルだと思ってたら世にも奇妙な物語だった!!
・にょん吉くんが、元カレに比べてとりわけ人の感情に敏感、とかってことではないんだろうな。ただごく普通に「気持ち」に添って物を考えようとする人で、誰かが痛がってたら一緒に痛がったり狼狽えまくったりしちゃうイメージ。
・「気持ちを大事にしてくれる」っていうよりか「気持ちを大事にさせてくれる」ところが小夜さんには合ってたんじゃないかなぁって気がした。
・おあずけ食わされて地団駄踏むウサギさん…。小夜さんはクーデレなの?
・今後も是非、初めて付き合った中学生みたいなペースでゆっくり進んでいっていただきたい。