【中長編】ヤクザな退魔

神社生まれの霊感ヤクザがいやいやながら怨霊退治に奔走するバイオレンスコメディ

作品名	ヤクザな退魔
作者	モロクっち（諸口正巳）
文字数	約14万9000字
所要時間	約5時間
ジャンル	コメディ（現代ＦＴ）
作品リンク	小説家になろう カクヨム

レビュー

「喰っちまえ、相棒！」

いつも事務所で寝てばかりいるやる気のない暴力団組員、息をすることさえ面倒くさがる究極のものぐさ男だが、神社生まれで不思議な力を使えることからちょっと一目置かれている。そんなヤクザのおっさんが、今日も今日とて兄貴分らにどつき回され、めんどくせーとぼやきながら、〈相棒〉とともに怨霊退治にいざ参る！

元神主のぐうたらヤクザといつも足元に憑いてまわる〈相棒〉の異色コンビをはじめ、冗談みたいな戦闘力を誇る関東最強（物理）のヤクザに、硬派でシヴい若頭、陽気でドＳな狂犬などなど、超個性的な社会不適合者たちがおくる、ホラーでバイオレンスなドタバタ劇。怨霊よりコワいおっさんたちが怨霊騒動にキレまくる姿が、テンポ良くコミカルな語り口で描かれる。

暴力団組員にして拝み屋のものぐさ男・比嘉笙矢とユカイな仲間たちの、暴力的日常と霊的事件録を描いた痛快コメディ。

キャラクターpickup

比嘉（ひが） 笙矢（しょうや）

「……まァた、こりゃ、めんどーなことになりそーですよ……相棒……」

「さーなんのことでしょーねー」

「そんなに恨むな。鬼になったっていいことねえよ」

…元神主で霊感持ちのものぐさヤクザで、黒澤組ではそこそこ古株の三男坊。汚いものは大体何でも食べる〈相棒〉がいつも影のふりをして足元に憑いている。

桐生（きりゅう） 灰人（かいと）

「ヤクザキックだよ、なんか文句あんのかオイ、ア゛ァ？」

「これでもちゃんと頭使うときゃ使ってンだよ!!　あァ確かにバカだけどよォ!!」

「食いモンで釣るなよ俺を。動物じゃねェんだからよォ」

…黒澤組の本部長。戦闘力チートな関東最強ヤクザ。「門倉の狂犬一号」。

日下部（くさかべ） 志郎（しろう）

「おまえを殺してムショに入るのはごめんだ。どうせ殺すならもっと大物にする」

「何が『はあ』だ！　木刀で気合を入れてほしいか？」

「俺は、漢失格だな」

…黒澤組の若頭。硬派で男らしい二枚目。

市松（いちまつ） 祠門（しもん）

「こういう古い戸ってのはよオ―――こうすりゃ簡単に開いちまうンだよなア。カカカッ！」

「オイ。勘弁しろよ、マンガじゃあるめエし！　オレたちをなんだと思ってンだよテメエら。極道だろうがッ！」

「ヤダよバカ！　オレこういう暗エヤツ苦手なんだよ。門倉に必要なのは明るく笑って人が殺せるヤツだよッ」

…門倉会の幹部で、黒澤組と本家のパイプ役。ネアカでドＳな関東最凶ヤクザ。「門倉の狂犬三号」。

外伝作品

作品名	ヤクザな退魔外伝　神無沼
作者	モロクっち（諸口正巳）
文字数	約2万字
所要時間	約40分
ジャンル	現代FT/ホラー
作品リンク	小説家になろう

「あんたオバケ退治できるんだってな？」

悪臭立ち込める不気味な底なし沼に死体を捨てに行った仲間のひとりが、「何か」に引きずり込まれて消えるのを目の前で見てしまった凄腕ヒットマン・深谷靖が、オトシマエをつけるため、怪奇現象に強いことで有名なヤクザのもとへ相談にやって来る。
ものぐさヤクザ、武闘派ヤクザとともに人食いの棲む沼を訪ねるの巻。
※グロめのガチホラー注意。

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作品名	ヤクザな退魔外伝　四十九月の爪あと
作者	モロクっち（諸口正巳）
文字数	約3万7000字
所要時間	約1時間15分
ジャンル	現代FT/ホラー
作品リンク	小説家になろう

「死ぬ前に、誰かの心にしがみつけ。爪立ててしがみつくんだ。おまえはそいつの心の中で爪あとになって、いつまでも生きていられる」

めったに乗らない地下鉄でめったにない大事故に遭遇し、気がついたら異界に迷い込んでいた武闘派ヤクザ・工藤明日馬が、同じ車両に乗っていた女子高生と行動をともにしながら、同じ組の先輩ヤクザである「神社生まれのＨさん」の力を借りて元の世界に戻るべく奮闘する。
武闘派ヤクザといじめられっ子の女子高生が狭間の世界に迷い込んで、襲い来る死に抗う話。
※グロめのガチホラー注意。

その他関連作品

＊【長編】毎日がメリー・バッド・エンド
…月島組の若頭・市松祠門が、父親の借金のカタにされた女子高生を囲い始めるバイオレンスロマンス。

＊【長編】明日は廃墟でふたりきり
…月島組の凄腕ヒットマン・深谷靖が、〈死神〉の見える黒猫系女子を飼い始めるダークロマンス。

（読む順番は「ヤクザな退魔」→「毎日がメリー・バッド・エンド」→「明日は廃墟でふたりきり」がおすすめです。）